多嚢胞性卵巣症候群は体質改善に取り組まれた方が良い疾患です!

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多嚢胞性卵巣症候群は、病気というより体質?!

 
多嚢胞性卵巣症候群についている~症候群という文字
 
~症候群とは、主にいくつかの症状や所見が共通して認められて特徴的な病的な状態に対して使われています。
 
 
多嚢胞性卵巣症候群は、生理不順や多毛やニキビなど特徴的な病的な症状を持っている人と言えます。
 
多嚢胞性卵巣症候群の場合、これらの症状を病的というより、ニキビができやすい体質とか生理が安定しない体質や多毛の体質などと捉えた方がしっくりくることもあるため、多くの医師は、多嚢胞性卵巣症候群を病気というより体質と捉えています。
 
多嚢胞性卵巣症候群の原因ははっきりとせず、性ホルモンやインスリン抵抗性など複数の原因が人によって複雑に重なっていると考えられています。
 
 

多嚢胞性卵巣症候群の病院やクリニックの対応は

 
病院やクリニックでは、妊娠希望時期かそうでないかで大きく対応が変わります。
 
 

(1)妊娠を希望する場合

 
排卵を促して妊娠しやすくします。
場合によっては、排卵しやすくするために分厚くなった卵巣膜に穴をあける手術を行うこともあります。
 
 

(2)妊娠を希望しない場合

 
黄体ホルモン剤やピルを服用したりして、稀発月経や無月経で高くなる子宮体がんリスクを減らします。
 
 

多嚢胞性卵巣症候群は、体質改善を目指すと良い理由3つ

 

(1)PCOS女性の娘が、胎児期に高濃度アンドロゲンの曝露を受けてしまう。

 
多嚢胞性卵巣症候群女性の娘は、胎児期に高濃度アンドロゲン(男性ホルモン)環境で育っていることが分かっています。これが、娘さんのPCOS発症に関わっていると考えられています。
 

(2)妊娠高血圧や妊娠糖尿病などの周産期合併症のリスクが高くなる

 
妊娠中に高血圧や糖尿病などを発症リスクがPCOSの人は高くなります。具体的には、妊娠高血圧症は、PCOS合併だと非合併と比べて2..5~3.4倍、妊娠糖尿病はPCOS合併だと非合併と比べて2.8~3.6倍だと報告されています。
 

(3)PCOS女性から産まれた子供さんは肥満や糖尿病や精神疾患のリスクが高くなる

 
フィンランドの研究でPCOS女性から産まれた子供さんは、肥満や糖尿病や精神疾患のリスクが高くなることが報告されています。
 
 

一般的に多嚢胞性卵巣症候群の体質改善は難しいと考えられています。
だけど、漢方薬なら効率的に体質を変えられる可能性が高いです。

 
 
一般的に多嚢胞性卵巣症候群の体質はなかなか変えられない。そう思われています。
でも、漢方薬なら効率よく体質を変えられる可能性が高いです。
なぜなら、漢方薬には、体質を変えられる理論があるからです。
 
東洋医学には、体を気血水の3つの要素に分け、それらが過不足なく、きれいにめぐっている状態を健康な状態と考えます。
 
例えば、血が不足しているなら血を補う漢方薬、気が上手く巡っていないから気を巡らす漢方薬などお体の状態を正確に把握して、それに対応する漢方薬を服用することで気血水を整えていきます。
 
気血水の状態を整えた結果、定期的に生理がくるようになります。
 
東洋医学的にお体の状態を正確に把握するのはなかなか難しいことで知識と経験が必要となります。
 
漢方薬を服用すると、お通じがよくなったり、生理前の症状がとれたり、生理痛が改善したりと色々な体の変化を感じながら服用できるので、効果を実感しながら飲むことができます。
 
多嚢胞性卵巣症候群の体質改善を希望する人に、漢方薬はとても大きな力となってくれます。
 

AUTHOR INFORMATION
漢方薬と体調管理の専門家
薬剤師 大島秀康


丸の内大島薬局 管理薬剤師 2000年3月名城大学薬学部を卒業後、名城大学薬学専攻科に入学し大学で臨床薬学の知識を深めながら、岐阜県立多治見病院にて薬剤部業務ならびに血液内科、眼科、腎臓内科病棟にて病棟業務を担う。卒業後は、大手ドラッグストアのドラッグ店、調剤店にて勤務。その後、皮膚病専門薬局勤務、皮膚科クリニックでの手伝いを経て、2004年愛知県名古屋市中区にある丸の内大島薬局の管理薬剤師に。皮膚病をはじめ多くの患者様の相談に応需。その傍ら、先代より漢方の実践を学んだり、積極的に漢方薬や健康に関する研修会に参加したり、大量の書籍を読んだりして研鑽を積む。2011年から愛知県薬剤師会漢方特別委員会委員、漢方研修会の企画立案や漢方研修会の講師を務める。2012年から山総漢方塾に入塾。「傷寒論」「金匱要略」を学び、諸先輩方から様々な治験を教わり、研鑽を続けている。
多嚢胞性卵巣症候群による排卵障害が原因による不妊症の患者様の漢方相談を受けて漢方の効果もあり無事に妊娠して出産したことをきっかけに、積極的に多嚢胞性卵巣症候群の漢方相談に力を入れている。ご相談いただいた患者様が高確率で無事に妊娠・出産されて大変喜ばれている。